野球を通じて学び成長すること

 スポーツは全力で戦い勝利をつかみとり勝利を通じてたくさんの学びがありますが、5月14日(日)のリーグ戦ではそれ以上の学びがありました。対戦相手は砂町リーグで毎年上位にいる東砂モンキーズさん。子供たちは元気があり、いきいきと野球を楽しいでいる素晴らしいチームです。

 ヤングライオンズは4回裏まで2対1でリードしていましたが、最終回の6回裏に相手チームのホームランによりゲームセット。結果、引分けで終わった試合でしたが、6回裏の場面では勝利以上に選手一人ひとりの未来につながるあるドラマがありました。

それぞれの”決断”

 最終回の6回裏、ツーアウトまでとり次のバッターは4番。あと一人の場面で大澤監督はタイムをとり、マウンドに行きピッチャーに対して「どうする?」と問いかけました。ピッチャーは「勝負したいです!!」の一言。小学生ながらに大きな決断をしました。自分の決断でホームランを打たれたらチームは負けるかもしれない、そんな不安もあったと思います。当然、勝ちたい思いは強く、野球の選択肢としては申告敬遠もあります。そんな状況の中、大澤監督は「何よりも投手の気持ちを優先したこと」、選手は「勇気を持って決断してくれたこと」の2つの大きな決断がありました。

決断から学び得るもの

 普段の練習を通じて選手に寄り添っているから選手の気持ちが理解できるものです。勝ちたいという気持ちは、選手も監督も同じです。もし、あの場面で申告敬遠の選択を選んでいたら、「試合の進め方」、「配球に対する反省」、「勝利を勝ちとる難しさ」、「どうしたら打ち取れたか」など、たくさんの反省から学びを得る機会はなかったと思います。”学びは成長の宝”です。他の部員も、勇気を持って決断する難しさや大切さを感じ、また、大きな決断をする仲間がチームにいることでそれを誇りに思い、「自分も頑張ろう」、「自分も変わろう」、「勇気を持ってチャレンジしてみよう」とする考えが芽生えてくると思います。

 スポーツである以上、勝利にこだわりながらプレイヤーファーストの精神(全ての選手を第一に)を指導者が持ち、選手の未来を見据えた指導が少年野球には必要であるとあらためて感じました。

努力し続けることの大切さ

 チームのために、仲間のために、自分のためにひたむきに努力する全ての選手たち。この日もベンチプレイヤーも元気よく声が出ていました。2つの決断の他にもホームラン制の打球を2回もキャッチ。ピンチからチャンスへと流れをかえるプレーをみせた選手。入部して1年5か月、おとなしい性格ですが野球や仲間に対する気持ちをしっかりと心に秘めた選手です。日々のひたむきな努力でチームや仲間を奮い立たせる大きな成長を感じさせる場面もありました。きっとこれから先に向かって、大きな自信になったと思います。

本当のチームを目指して

 今年のチームスローガンは、「本当のチームに向かってチーム一丸!最高野球!!」です。(参考:2023年度スローガン・目標・活動方針

 明確な答えがない難しいスローガンですが、考え探し続ける意味では素晴らしいスローガンだと思います。本当のチームの中には、「勇気を持って決断できるチーム」、「選手一人ひとりが仲間を思い努力し続けること」や「指導者が全ての選手に寄り添いプレイヤーファーストの精神を持ち続けること」など、もしかすると本当のチームの中に含まれるのかもしれません。

 ヤングライオンズの選手全員が卒団式のときに、”本当のチームとはを自信を持って言える”ように、選手、お父さん、お母さん、代表、監督及びコーチが心を一つにこれからも全力で取り組んでいきます。

~ 全ては子供たちの未来のために ~

PAGE TOP